クラスメイトと会うのは3週間ぶりくらいである。卒業式以来多分あっていない。
転校している人も数人いれば、こんなのいた?っていうのもいる。
女子ではイメチェンにもほどがあるだろう、というのもいる。


これが高校生か…。
なんか時代に乗り遅れた気分。

オシャレやメイクにもそれほど興味がなくおっさん系だから余計そう思うのかもしれない。

でもオシャレやメイクが疲れるのも事実である。




亜航が自分をよくみせるということについて分かり始めるのはもう少し先のことである。


(しっかしまぁ、いろんなのがおるわ)


始業式は特進コースだけで行われたため狭い講義教室で行われた。



「私メアド聞いちゃった〜!」

「えっ早い!よく聞けたね!すごーい!」

「めっちゃかっこいい!タイプすぎる!」


女子の黄色い歓声が聞こえてくる。こういうのは正直苦手だ。キャーキャー騒ぐ輪には入りたくない。


…………ん?
あれーはー。

絢とかゆうやつか…?


切れ長の目、整ったヘア、小さくて高い鼻。

いや、もうこれは普通にイケメン。


見た瞬間に分かった。

彼氏にするならハードルは高い。
私みたいな中の下女子にはとても叶わないお相手だと思った。