それから、私と千佳ちゃんは完全に衣装担当に回され、動かない女子を仕切るのは佑斗の仕事になった。
そのおかげでみんな少しずつ要領がよくなり、動かない人が出ることもなくなった。
「千佳ちゃん、その布とってくれる?」
「これだよね?はい、どうぞ。」
私と千佳ちゃんはだいぶ仲良くなり、笑顔で作業に取り組めるようになった。
「そういえば夢希ちゃん。」
「ん?なーに?」
「夢希ちゃんって佑斗くんのこと好きなの?」
「え!?」
私は動揺して危うく布の切る場所を間違えてしまうところを私は何とか堪えた。
「な、なんで?」
「夢希ちゃんってすごくわかりやすいもの。」
…私ってそんなにわかりやすいんだ…
千佳ちゃんになら…話しても大丈夫かな…。