「叶えたければ逃げるな。
…だが、俺にしときゃ泣かせねえよ？」


…そうやって言うのは、私を落とす為なのか、月夜の優しさなのか…


きっと優しさだ。
いたずらっ子で困ることもあるけれど、何だかんだ月夜は優しい。


でも私は、月夜の言葉に乗るつもりはない。


「私は逃げない。
自分の気持ちをきちんと佑斗に伝えたい。」


「…お前、本気で佑斗のことが好きなんだな。」


「うん。」


…どれだけ苦しんでも悩んでも、それはきっと好きの大きさに比例する感情だと思う。


だからそれだけ、私は佑斗のことが好きなんだ。