そしたら先生がくじ引きで決めるぞと言いだし……なぜか、私と佑斗に決まったのだ。
くじ運はかなり悪いのに…何という奇跡…神様は私を見捨てなかったんだ。
このチャンスを逃すわけにはいかない……!
「佑斗。
これから文化祭までよろしくね。」
「ああ。
よろしくな!」
女子の不服そうな視線を全身で感じながらも、文化祭、全力で頑張ろうと思った。
「ところで岩本。今日暇?」
「へ!?なんで?」
いきなり予定を聞かれて、声が上擦ってしまった。
「ああ。
岩本が暇なら、今日の放課後文化祭の予定を立てようと思って。」
あ……なるほど。
そーいうことか。
「全然暇だよ!
今日の帰り、私の…」
“私の家においで”
そう言おうとして、グっと言葉を飲み込んだ。
私の家にはもちろん月夜がいる。
しかも、男子を簡単に家に呼ぶなんて、私の中ではあり得ない行為だった。