「…これは?」


「このネックレスを見た瞬間、月夜に似合いそうだなと思って。
高いものではないんだけど、助けてくれたお礼。」


…羽をかたどった、銀のネックレス。
確かに俺は死神だからな。


「ありがとな。
大事にする。」


何でコイツは、死神の俺なんかにプレゼントなんて…。


「いえいえ。」


夢希が俺に向ける笑顔は本当に純粋そのもので、やっぱり調子が狂う。
そう言えば、連れて逝く相手にプレゼントもらったのって初めてだよな…。


俺は夢希がつけてくれたネックレスをぎゅっと握りしめ、楽しそうに買い物をしている夢希を見つめた……。