「ちょっと夢希。
あんたの好きな人は佑…」
「ちょ!!!
絵里ストップ!!!!」
危うく絵里が私の好きな人を暴露しそうになったのを私は必死に止めた。
「あ、ごめん。
でも、あんたが好きな人変わってたなんて知らなかった。
彼氏いたならさっさと言ってくれて良かったのに!!」
「……え!!?
ち、ちが……っ!!」
私が全力で否定しようとすると、月夜が後ろから包み込むように私をぎゅっと抱きしめた。
「そ。
こいつは俺の彼女だから…な、夢希。」
周りの子のキャーッという悲鳴に近い声が響いた。
「違うから!
ていうか離してよ!
私今から絵里とショッピング…」
「夢希に彼氏がいたなんて…ごめんね。
私、知らずに遊びに誘っちゃって。
お二人でデートしたいよね!!」
「え、ちょ、絵里!?」
それ誤解だから!!
という私の気持ちは言葉にならず、絵里はそのまま帰って行った。