また私はビックリして、目を開け、耳に当てていた手も離した。


すると目の前には私の唇を優しく塞ぐ月夜の姿があった。


あの夜中のキスとは違い、とろけてしまいそうな、甘いキスだった。


少しして、唇が離れていくと、月夜は笑顔で言った。


「おはよう。」


その笑顔は死神らしからぬ、優しい笑顔で私は不覚にも胸が高鳴ってしまった。


「おは…よ。」


「さて、朝飯食って学校行ってこい。
今日の帰りに俺が迎えに行くから。」


「はーい!
…って!!来なくていい!むしろ来んな!!!」


つい流されそうになってしまった感情を抑え、私は、月夜にそう言い残すと朝ご飯を食べ、制服に着替え…るのは大変だったけど、何とか着替え、学校に向かったのだった。