俺は…夢希と考えが真逆だった。
そんな俺が天国になんか逝けるはずないし、ましてや俺は死神、人間とは違う。
本当に、俺と夢希が出会う方法はもう…
「夢希…っ!」
何でだよ…っ!
ようやく…ようやく俺が本気になれる女が現れたのに…なんで……
「三月さん…!
お願いです、夢希に会わせてください…!」
「それはできない。」
「なんで……っ」
「最初から決まってたことだ。」
死神と人間は一緒になれることは絶対にない。
たとえ、運命が変わって死神が消えて、人間が死神を追いかけて死んでも。
「なんで…なん…っ」
俺の瞳から、涙が溢れた。
それは、生まれてはじめて流した涙だった。
こんな運命になるなら、死神になんてなりたくなかった。
人間として、普通に夢希と出会いたかった。
なんで…
こんなに運命は残酷なんだ。