「まんまぁーっ」

その時の私の声はいつもより甘えた声だったんだろう。
初めて来た空港は、とても広く感じてハイテクな場所に見えた。
広くてなにがなんだかわからないところでも母がどこにいるのかは、すぐわかった。

「凛花〜ぁぁぁ。ただいまぁっ!
いい子にしてたっっ?」

母の声はとてつもなく懐かしく、そして
久しぶりのあたしに優しく接してくれた。