「うひゃー、随分凝ったねー」
随分心のこもっていない感想だこと。
そう、今周がさっき言っていたお化け屋敷にいる。
確かに高校生にしては
細かいところまで気を配ってはいるが、
所詮、イタズラ好きのガキの子供騙しだ。
「あ、そうそう。ここ人形が一番怖いんだとよ」
周は天井からぶら下がっているこんにゃくを
華麗によけながら言った。
「人形?動かないもんの何が……」
「ぎゃぁぁああぁぁ!!」
「うおぉ」
突然、周が叫んだ。
俺はそれにビビり、情けない声が出てしまった。
「あははは!っあ〜おもしれ」
周は何を隠そう、そのイタズラ好きのガキだ。
「うぜー……」
昔から、俺はイタズラの対象で
よく泣かされたものだ。
でも、真剣なときは真剣。
だから、ルックスもいいしモテる。
親友の俺としちゃ、憎たらしいくて仕方ない。