飛び出した私は、
ざわざわしだした教室が
先生ではない男性、
つまりクラスの男子の一人が
机を叩き、

「黙れよ、うるせーんだけど。」

と、静かに怒っているのが
聞こえました。

誰でしょうか…
どこかで聞いたことがあるような。

でも、今はそんな事よりも薫様の
そばから離れる事の方が重要で…。

勢いよく飛び出した私は、
走って走っていつの間にか
緑が生い茂る、庭園であろう場所に
辿り着いていました。