*薫様side*

恋々が風波颯太の車で帰ってきました。

二人でどこかへ行ってたんでしょうか、
二人で何をしていたんでしょうか…。

考えるだけで苦しくて、
胸が痛くて。




…嫉妬




なんて、大人気ない。

仮にも風波颯太は僕の生徒です。
だから、そんな感情なんて
もってはいけないのに…



…ああ、だめだ…

僕は恋々を本気で愛してしまっているんですね。
学校でだって、どこでだって
恋々を僕の妻としか見れなくて…

ちゃんと、
生徒の時と妻の時、を区別しなくちゃいけないのに出来ないなんて
僕はかなり重症みたいです。










もう、いっそのこと

恋々の感情を自由にさせてあげたら
僕のこの邪念は消えるのでしょうか…。



そう思い、僕はこう言いました。




「もう、大丈夫だよ。
颯太のとこへでもどこでも行っていい。」