魁斗は顔を真っ赤にしていた。


どした?熱でもあるのか?


私はそれはそれで面白いなと思いながら
「いこっ」と未だに赤く固まっている魁斗に
呼びかけた。


「ぇ!?ああ、うん。そだな。うん、行こう」


しどろもどろになっている魁斗の様子がおかしくて
わたしはついつい噴出してしまった。


水族館には休日のためかたくさんの人の姿があった。


私達ははぐれないように手をつないで館内に入った。


繋がれた手が汗ばむのを感じた。