「遙、顔を上げて?」

私は出来るだけ優しくそう言った

私の言葉を聞いて遙はやっと顔を上げてくれた
顔を上げた後も
遙はずっと目を合わせてくれなくて

遙に告白の返事が出来ないまま
時間だけが過ぎていった

「柚乃、そろそろ帰った方がいいと思うよ?
もう19時だし、外真っ暗になってる」

そう言いながら遙はカーテンを開けた

窓の外は真っ暗で綺麗に星が瞬いていた

「送っていくよ。」

と一言言い
遙はドアノブに手を掛けた

どこまで優しいんだろうね?
家、隣なのに...

それに今日のことで
すごく傷ついてるはずなのに...

遙は自分のこと最低な人間だって言ってるけど
遙はとてもいい人だと思う

だから、男女問わず人気あったりするし
どうしても憎めないって言うか

私だって...──