慧介の話をまとめると...
元々慧介はアソビ人で、昔は多くの女の子と遊んでいた
けど、私と付き合うようになって、やらないようにしていた...らしい
だけど、それが負担にもなっていたみたいで
あの日爆発して、あんなことをしてしまったらしかった

昔、体目当てで付き合っていると友達から聞かされた
だけど、それは嘘で
本当に私のことが好きだったらしい
だからこそあの出来事が起きてしまったんだと...

次の日、学校で私に謝ろうとしていたみたいだけど
私がしばらく行っていなかったから
すれ違いが起きて...
結局、謝ることが出来ないまま転校することになってしまった...というかんじだった

泣きながら話す慧介の姿

いつも凛々しく振る舞っていて、他人から怖がられることもある慧介
そんな彼がこんな状態で私に謝っている...
本当に後悔していることがわかった

慧介の本心がわかったところで私の心はひどく困惑していた
許してあげたいという気持ちと、
許してはダメだという気持ち
その2つが交差して混ざり合い、私の心を掻き乱していた

私は図書室にいるのが辛くなり
パッと後ろを振り返り、入口の方へかけていた

すると
「待って!」
と慧介に呼び止められた
私は振り返ることなく、その場で足を止めた

「もう1つ謝りたいことがあるんだ
今朝のことなんだけど
あれやったの俺なんだ...ごめん...」

"ごめん"そう聞こえた途端
私は走り出していた
そして、そのまま周りの音を全て無視して私は走った

そうだ...呼び出された理由はこれだった...
慧介は私と遙の関係を壊そうとしている

やっぱり許してはいけない相手なのだと
頭ではわかっている
だけど、"許したい"と心のどこかで思っている自分もいた

そんな思いを振り切るために
行く先など考えずただ、がむしゃらに校内を走り回った