放課後、生徒がまばらになっていく校舎
少しざわついている廊下を抜けて
渡り廊下を通り図書室に向かった

図書室のある第2校舎は
教室のある第1校舎とは違いとても静かだった

「失礼します...」

静かなせいだろうか、空気が冷たい気がする
私は息をのみつつ図書室に足を踏み入れた

部屋の中の静けさは外以上のものだった

私を呼び出したのは誰だろうとキョロキョロと辺りを見渡していると

「ここには俺と柚乃しかいないよ
急に呼び出してごめんね?
来てくれてありがとう」

まさか...そんなはず...
だってあいつは転校したはずじゃ...
何でここに...?

私は恐る恐る後ろを振り返った

「久しぶり...」

「何で?何で慧介がここにいるの?」

何で?何で?
怖い...逃げたい...
遙...遙...遙...助けて...
私は心の中で遙の名前を呼びながら床に蹲っていた