俺は今日、なんでこんなに早く学校へ来たのか
なんでA組の前にいたのかを話していた

「つまり、お前はその柚乃ちゃんが他の男と付き合ってるって知ってショックだったわけだ?
んで、お前は別れたつもりなかったけど
柚乃ちゃんは別れたと思っていた...と」

「たぶんな、
まあ引っ越す時も何も言ってなかったし
仕方ねぇのかもしれねぇけど...」

俺が下を向きながらしょぼくれていると

「じゃあさ、バラしちゃえば?
柚乃って神崎柚乃だろ?
相手が誰にしろ人気ある子だからたぶんいろいろ騒ぎになるぜ
相手によるかもだけど大体はそれで別れたりするくね?」

「いや、相手が相手だからたぶん別れるとかない...と思う」

「相手って?」

「唯賀遙」

俺がそう言った途端
葉月の口元がニヤリとした気がした

「唯賀ならもっと騒ぎになるな
いいじゃん、別れないにしても困らせることぐらいできるだろ?
お前がここまでショック受けたのに
向こうは何もないって可笑しいだろ」

初めはそんなこと...と思っていた
だが、葉月と話しているうちに
このくらいやり返しても...という気持ちになっていた