私は覚えてないけど
私と龍真くんは面識があったみたいで
遙の従兄弟だから
きっと何度も唯賀家に来てたんだと思う

とりあえず謝ったけど
たぶん気分悪くしちゃったよね...

「ねぇ遙?
私と龍真くんって仲良かった?」

そこまで仲良くなかったら
龍真くんもそんなに気分を悪くしないはず...!
そう思って私は遙にそう聞いた

「・・・
ううん
そんな仲良くはなかったよ
時々俺の家に遊びに来てたぐらいだったから」

そう言う遙の目は横の方を見ていて
私の方を見ていなかった

(あぁ...遙嘘ついてる...)

すぐにわかった
遙の昔からのクセだから
嘘をつくとき顔は正面を見ているけど、目は横の方を見てる

私、龍真くんと仲良かったんだ...
もしかして夢の中の男の子?
あれが龍真くんだったのかな?

もし、龍真くんがあの約束覚えてたなら
私最低なことしちゃった...

確認しなきゃ
でも、話するの無理だし...どうしよう...

「ー...の?柚乃?」

「わぁ...!
ごめん、考え込んじゃってた」

「龍真のことなんでしょ?
2人で一緒に考えよう
1人で抱え込まないで」

遙は少し困ったように眉を少し下げながら笑い
俺のことを頼ってよというようにそう言った

「うん」

私は一言返し、その日は別れた