黒い影…
それは紅理が帰ってきた次の日の朝のこと…

私はいつも通り、産業奨励館の近くで作業していた。
すると、突然東側がピカッと光った。
すると、身体が熱くなってきて…

私は死んだ…
正確に言うと多分死んだ。
身体がふわふわ浮いて…
紅理が泣いているのが分かった。
お母さんも、紅理のお母さんも泣いていた。
私が何度声をかけても返事がない…
時間を見ると夜だった。
紅理に抱きつこうとしても私が透けているように、抱きつけない。
せっかくの再会だったのに…

結局、顔がはっきりしないまま私とわかるのは私が着ていた服についていた名札だったらしい。
せっかくの再会。それが…
こんな形で再会するなんて…