紅「出発はいつですか?」
賢「明日だ。 強制帰国は来月。 無事帰って来ることを願ってるよ。」
賢は『無事』を強調して言ってきた。
いつもなら、イラっとするけれど、今の私には『無事』というワードがひどく儚く思えていて、イライラなんて感じなかった。

明日。
それなら、家族には伝えようか…
でも、そしたら万にも伝わるかな…?
口止めしておくしかないか…
家族に伝えれば、他に伝える人はいないかな…



明日でお別れになるのかな…
万とも、家族とも、この街とも…



万…
幸せになってね…