【京の町】
沖「じゃあ、今日はこの辺を巡察しますよ〜」
………沖田、覇気がないよ、覇気がww
『気を取り直して、巡察巡察!!』
そしてあたし達は巡察を始めた。
取り敢えず、何も無いように感じたけど。
─────気配がする。
沖田も気づいていた様で、目配せをしてきた。
『其処に居る者、出て来い!!』
あたしは其方へ向かって声をあげる。
すると、
「「「うおぉぉぉぉ!!!!」」」
と、何とも威勢のいいおっさん達が刀を
振りかざしながら、此方へ駆けてきた。
沖「時雨は下がってて下さい。」
あたしを気遣っているのか、
そんなことをいう沖田。
だけど、そんなのは馬鹿にされる様にしか
あたしには聞こえない。
『俺を舐めんないでよ。
沖田に一瞬で勝ったのは誰だっけ??』
そうあたしが言うと、ハッとする沖田。
そしてニヤリと笑う。
沖「そうでしたねw
じゃあ、もしもの時だけ頼みます。」
『りょ〜か〜い。』
そう言うとあたしは即座に刀を構える。
初めて握る真剣は何だかズシリと重かった。
沖「では、新選組一番隊隊長、沖田総司。
いざ、参ります────」
そう言うと華麗な剣さばきを披露する沖田。
あたしよりはまだまだだけど、
まぁ良い方か。(←何様だww)
─────その時、沖田の後ろに一人の男が
斬りかかっていった。
沖田は前の敵に気を取られすぎて
気付いていない。
次の瞬間、あたしは自分で何をしたか、
理解出来なかった。
いや。
─────理解したく無かった…………!!
目の前には、絶命した敵の男。
血に染まるあたしの刀。
あたしの服に付く、男の返り血…………。
沖「時雨、助かりました。
見事な剣さばきでしたね。
……………………時雨??」
『………大丈夫だ。帰ろう………………。』
それからどうやってあたしは
帰ったかなんて覚えていない。
ただ、気付けば自分の部屋に居た。