けれど、少女には高い塔のてっぺんで祈らなければならない理由がありました。

 それは、神さまと距離を近くすればするほど、自分の願いをより聞き入れてくださるだろうと、そう思ったからです。


 少女は来る日も来る日も、自分の願いは必ず神さまに届くと信じて祈り続けました。