――ナイフの先のように鋭く尖(トガ)った氷のつぶてが空から大地めがけて落ちてくる日も。


 少女はどんな日でも、この細長い塔のてっぺんで祈りを捧げることをやめませんでした。


 ふつうの人であれば、自分の危険を考えない愚かな真似はしないでしょう。

 長細い塔のてっぺんではなく、どこか安全な場所で祈ることでしょう。