そう思って立ったままを覚悟した時、橋本くんに手招きをされてついていく。






立ち止ったのはさっきいたところから少し離れた場所にあった、ひとつの空席。






「え……?」





「……座れば?」





「え、でも……ひとつしか空いてないし…」






「……俺は別に平気」






まあ、バリバリサッカー部だしね。






っていうか。





「聖華たちとも離れちゃうし……」






「そんなの問題ねぇだろ。もとはと言えばあいつらのデートなんだし」






「あ、そっか」





橋本くんの正論に納得する。