「って、グチってもしょうがねーよな。じゃ」






「あ、うんっ!……またね!」






なんでまたね、なんて言ったんだろ……。







同じクラスなんだから、またすぐ会うのに。







だから、橋本くんは戻るときにふっと笑ったんだよね。







そんな笑みに、ちゃっかりキュンとしている私。







いつも笑わないだけに、時々見せる笑顔は特別カッコいいと思う。







「うふふっ……」






「……ごっめ~んっっ!購買混んでてさ……って、なににやけてんの!?」







階段のあるほうから走ってきた聖華は、私の表情を見て驚いている。