よく見ていないとはいえ、一瞬でも見てしまったのだから、ウソはつけないよね……。






「ちょ、ちょっと……だけ」






私は消え入りそうな声で答えた。





「ふーん…」





「あっ、いやでも!橋本くんって気がつかないほど一瞬だけだったし!すぐドアから離れたし!」






「……」





「悪気は…なかったんだ、よ?」






こんなことでさらに橋本くんと仲が悪くなるなんて、絶対イヤ!






お願い、信じて……。





私はそっと橋本くんの顔を見た。






すると……。





なんと、笑いをこらえる姿が!