「あのさ、ちょっと、落ち着いてよ」






さっき落ち着いてなかったのは聖華じゃん!





いつのまにそんな、私をなだめるような冷静さを身にまとって……!







「はいはい、落ち着くこと~!顔がひどいよー」






「は!?」






顔がひどいって……ひど!!





仮にも女の子の顔をひどいと言うなんて……ひど!!






「いろいろ格闘してんのが表情に出てるよ?……ほら、抹茶ラテでも飲んで落ち着いて」






私はしぶしぶと聖華が言った通り、テーブルの上のマグカップに手を伸ばす。





口に含んだ柔らかい緑色の液体は、甘さの中にほろ苦さを持ち合わせていて、なんともいえぬおいしさ。





聖華の家にはマシンみたいなのがあって、それで大好きな抹茶ラテを入れてもらったのだ。





というのも、この家に来た時はいつもだけどね!