「あ、そういえば
俺と佐々木、ちょっと呼ばれてるんだった!」

「あ、そうだった~」

「え…」

「じゃあそういうことだから!」

「じゃあね、2人とも!」

「ちょ、千夏…っ」



千夏と拓弥くんは、
嵐のように屋上から去っていった。


…つまり、屋上には
あたしと林田くんだけ……。



狙いってそれだったのか、千夏!
あたし無理だよ……。


「…なんだあの2人」

「…っあ、ははは」


林田くんが優しく笑うから
あたしも下を向いて笑う。


さっきから心臓が、
ドキドキうるさいの…。