必死に自分の言葉を
弁解しようとする拓弥。
こいつ、モテるのに
こういう何でもやっちゃうところが
誰から見ても笑える。
「ジャージ着ろよ」
「当たり前だっつーの」
幸いズボンの下にはハーパンを
履いてるから、
そのままジャージに着替えた。
チャイムが鳴って、
拓弥も自分の教室に帰っていった。
「ねぇ、大丈夫なの?」
「え、何が?」
「だから、髪の毛まだ濡れてるし…」
遠慮がちに隣の席の女子が
話しかけてきた。
「あー、大丈夫だよ。
そのうち乾くだろ」
「ならいいんだけどね…」
こんなんで風邪
引いてたまるかよ。