あれから何時間たったのだろう。
キーンコーンカーンコーン、
チャイムの音で目が覚めた。


「…塚永さーん?」


カーテンの外から
遠慮がちに声がする。



「は、い…」

「開けるわよ?」


その声と同時にカーテンが開かれた。


「どう、よくなった?」

「…まだ頭痛くて……」

「そう…、熱はかろっか」



はい、と渡されて
あたしはもう1度熱を計った。



「…38.3℃、です」

「下がらないわね…。
保健室の薬はあげること出来ないし…」

「…あの、自分で帰ります」

「え」