瞬は中学入学とともに、
塚永杏奈という女の子に恋をした。
今まで恋というものを
したことがなかった瞬は、
塚永に対してどんな気持ちが、
俺に伝えてきた。
そして俺が、
塚永のこと好きなんだよ
そう言うとそこでやっと自覚をした。
塚永杏奈と言う子は
俺と同じクラス。
しかも席も近かった。
必ず周りには友達がいて、
楽しそうに話してる。
可愛いなって俺も思った。
瞬が好きになるだけあるわ、って。
でも、ちっちゃい時から
顔も整ってて運動神経もよくて
そして、性格も明るくて優しくて。
そんな瞬を女たちが
放っておくわけなくて。
小学校の頃も、
あの子は瞬が好き、
とかいう噂が回っていた。
でも瞬は、サッカーのことだけを
考えていたから
興味を示せなかった。
だが、中学に入って出会った女の子に
瞬は、初めて恋をした。
1年すぎて、2年。
俺はまた塚永と同じクラスだった。
瞬のためでもあったし、
1年からそこそこ塚永と
話していた俺は、
この1年ですごく仲良くなった。