何かに優しく包み込まれた。
林田くんの腕だってすぐに分かった。
「本当の本当に?」
「う、ん」
「俺、うぬぼれてない?」
「うん…」
「…っはは」
林田くんはあたしの耳元で
軽く笑うと、
あたしを抱きしめる
腕の力を強くした。
うれしくてうれしくて、
もう、どうしようもない。
でも、ここに林田くんがいることは確かで。
抱きしめてくれてるのも確かで。
「…塚永、好きだよ」
「…っうん、あたし、も…」
そのまま2人で笑いあって
キスをするの。
あぁ、あたし、自分に感謝する。
あの時、諦めなくてよかった。
君に伝えたくて。
この気持ち、伝えたくて。
そして君から伝えてくれた。
2人のこの気持ち、
ずっとずっと大切にしよう。
End .