「侑くん、似合うよ」
「あー、…そう」
なぜか首に手をあてて
少し下を向く侑くん。
「塚永さん、次だよ」
「え、あ、ありがと」
隣の席の子に声をかけられて
あたしはくじ引きを引きに行った。
あたしの新しい席は、
窓際から4列目の1番後ろ。
「やった!」
小さく言ったあたしの後ろから
「杏奈どこだった~?」
なんて声が聞こえた。
「あそこ!」
「え、うっそ、
あたしその前だよ!」
「え、ほんとに!?
やったー!」
あたしの前の席は千夏だった。
うれしくなって2人ではしゃぐ。
「はい、移動ー」
みんなが机とイスを持って
ぞろぞろと新しい席に移動する。
あたしの隣は……。