「まぁ分かってないのは
当の本人だけだろうけど~」
「うんうん」
「もうお前ら!うるさい!」
「あははは~」
笑いながら林田くんを
茶化している2人。
…なんの話題?
「ねぇ、なんの話?」
「いつか分かるよ」
千夏に聞いても
子供をあやかすみたいに
頭をなでられるだけ。
いつか、わかる…?
それはいつなんだろう…。
「…っ塚永気をつけろよ」
「へ?」
「周りちゃんと見ろってこと」
「あ、…うん」
林田くんの鋭い瞳に
あたしはうなづくしかなかった。
隣でニヤニヤしてる
千夏と拓弥くんはスルーするとして。
あたしたちは
電車に乗り込んだ。