「…っぶねっ」
「え?」
いっぽ下がったあたしなのに、
なぜか前に戻された。
「すみません」
あたしの頭の上から
林田くんの声が聞こえた。
あたしも顔をあげると
後ろには知らないおじさん。
え、何があったの?
「塚永お前危ない」
「えっ?」
「今ぶつかりそうだった」
「あ、…ごめんなさい」
「いや、大丈夫」
どうやらあたしの腕を
林田くんが引っ張ったみたい。
後ろに居たおじさんに
ペコリと頭を下げると、
拓弥くんがちょっかいをいれた。
「瞬、お前分かりやすすぎ~」
「はぁ!?そんなことねえよっ」
「え~、佐々木も見てて分かるよな?」
「うん、普通に」
「嘘だろっ」
…3人さん、
あたしがよく分かってない状態で
会話しないでおくれ…。