あたしの肩を引っ張ったのは、
林田くんで…。
その手がまだ
あたしの肩に乗っかってる。



「だから、原谷が
部活入ってくれればいいのにって」

「え、あ、うん…」

「だよな~」


あたしの肩から
手を離して
グイーっと上に伸びをする林田くん。



「それね、さっきも話してたんだけど」

「あ、そうなの?」

「う、うん…。
きっと侑くんまだ「侑くん!?」

「っ!」



まだサッカーする気分じゃないと思うよ
って言おうとしたのに、
拓弥くんによって遮られた。



「え、なに、侑くんって!」

「もうあんたうるさい」

「だってだって!
え、あいつとどういう関係?」

「ど、どういうって…」

「つかさっきも
2人でどっか行ってたよな」

「み、見てたの…」

「付き合ってんの!?」



前のめりで聞いてくるから
あたしはいっぽ後ろに下がった。