千夏は部員の子たちに、
挨拶をしていた。
あたしもペコと頭を下げると、
千夏に続いた。
「あ、塚永!」
「…?」
「お前どこ行ってたんだよ~」
「へ?」
「瞬のことせっかく
間近で見れるチャンスだったのによ~」
帰ろうとしたら
拓弥くんが大声であたしを呼んだ。
「あ、ごめんね、ちょっと」
「まぁ今日が最後ってわけじゃねえしな!」
「う、うん?」
「また見にこいよ!」
「え…、いいの?」
「いいだろ、邪魔しなければ!
っつか塚永が来た方が
あいつも喜ぶだろうし…、
って、あ!なんでもねえ!」
1人でだーっと喋った後は
あわててあたしたちから離れていった。
「…どうしたんだろ、拓弥くん」
「あ~、気にしなくていいんじゃない?」
それより話!
千夏はそういって歩き出した。