林田くんをみるかんなちゃんの瞳は、
恋する女の子って感じで、
かんなちゃんをみる林田くんの瞳は、
とても優しかった。



「……っ」


付き合ってる、のかな…。
もしかして、林田くんの
好きな子ってかんなちゃん…?


でもあたしたちの中学校に、
かんなちゃんはいなかった。



「杏奈!」

「う、わあ!」

「なにそんな驚いてるの~」



千夏が笑いながら
あたしに近づいてきて
あたしの隣に腰を下ろす。


「ね、ねぇ千夏」

「んー」


千夏もスポーツドリンクを飲んでいる。


「…林田くんとかんなちゃんって
付き合ってるのかな?」