少し動いて
校舎をみると、
全教室にはほとんど誰もいなくて。


みんな部活に出ていた。



「俺らどんだけ寝てたんだろうな」

「あ…だね」



林田くんが優しく笑うから
あたしもつられて笑った。



「あ、林田くん」

「ん?」

「部活は?」

「あー…」


部活あったわ、と呟きながら
弁当を持つ林田くん。


「今から行くよ」

「そ、そっか…」

「うん。
じゃあ戻るか」

「え…、あ、うん」



あたしと林田くんは
そのまま屋上を後にした。