「俺、嬉しかったよ」

「っ…」

「ありがとう、って」



き、聞かれてたの…!
やだ、恥ずかしい、すごく…っ。



「いや、あの…っ」

「ごめん、寝たフリしてた」

「へ…」

「俺さ、あんとき熱あったけど
なんか寝れなくて…。
目つぶってたら寝れるかなー
って思ってたら、
塚永さんが、ありがとうって」

「…~っ」


やばい、これ以上恥ずかしいことってあるの?


あたし、寝てると思ったのに、
きかれてたなんて…っ


「だから、俺もありがとう」

「へ…」

「心配してくれて」

「っ…ど、どういたしまして?」



あたしが頑張って言うと
林田くんは、ははっと笑った。