「ん?なに?」



「弁当うまかった。ありがと」


笑って空のお弁当箱を差し出した
中身は見事にからっぽ

喜んでもらえて良かった…




「どういたしまして」


私も嬉しくて笑った


するととリビングのドアが開いた




「ただいま」



「おかえりなさい、十夜さん」


スーツ姿の十夜さんが帰ってきた

あれ、またスーツ?
十夜さんって大学生だよね?




「愛莉、腹減った」


十夜さんもカウンターに来た




「もうすぐで出来ますよ」


あとは焼き上がるのを待つだけ…




「十兄、先に着替えてきたら?」



「だな…そうする」


十夜さんはリビングを出ていった


そして、ハンバーグが出来上がった