「もう知らないから。」 ふいっと顔を逸らし、あたしは一人で早歩きを始める。 「怒んなって。ごめん。あんま、華が可愛いから、ついからかいたくなるんだよ。」 まーくんが後ろから追いかけてきて、あたしの横に並び、あたしの顔を覗きこむ。 …もう。その笑顔はずるいよ。怒れなくなるじゃん。