先生が頷く。

看護婦さんがドアを開けた。そこには二つのベッドが並べてあった。


ドクンと、心臓が嫌な音を立ててなる。

一歩ずつ近づいて、声をかけた。


「…お父さん…お母さん…?」

返事はなくて、後ろからは看護婦さんの鼻をすする音が聞こえてきた。