「そんな…でも、ありがとう。そんな風に思ってくれて。」

山口は再び優しく華を抱きしめる。


俺は今にもそこに入り込み、二人をはがしたかった。

…でも、俺にそんな資格はない。


華を、自分から遠ざけたんだから。

「無事で、良かった…。」
山口の声が聞こえた…。