そのとき華が小さく悲鳴を上げて、顔をゆがめた。 俺は気づかないうちに華が捻った右手首を押さえつけていた。 あわてて離れ、俺は服の乱れを直す。 『もう、かえっていい』 それだけいってやると、華は泣きながら出て行った。