「でも、本当に良かったですよ。
シェルード国といえば世界で一番平和な国と言われていますし・・・。
それに観光場所で有名ですから姫様も気軽に観光できるではありませんか。」
「気軽にって・・・。簡単に言いますけど、勝手に婚約相手を決められるなんて・・・。」
「おや、不服ですか?
噂では、グレイ様は容姿端麗、成績優秀の言葉がつくほどすばらしい方みたいですよ。やりましたね。姫様。」
そう言って、カイルは私に向けてガッツポーズをする。
いや、ガッツポーズしている場合では無いんですよ!
そんな心の中のツッコミを知ってか知らずか・・・。
「姫様、ご安心ください。このカイル、一生姫様のそばにいますから・・・。
姫様が他の男性とイチャイチャしていようとも空気のように姫様を見守っていますから・・・。」
そう言いながら食事とセットで運ばれてきたナイフを磨いている。
すみませんが・・・見守らなくて結構です。