彼は手にしていたえだまめの袋を、滑らせて床に落としてしまった。


「だ、大丈夫ですか?」


私は慌ててレジ台から床に目を落とす。


彼は何でもないといった風にすかさずえだまめを拾って、すっと立ち直った。


「……」