どれくらいの時間、私たちは海にいたのだろう。


「そろそろ帰らなきゃ。部活の指導があるんだ」


そう云って陽平さんはまた黙って私の手を繋ぐ。


「帰ろう――」


私はうんともすんとも云わず、彼に従う。