「いらっしゃいませー、こんばんは」


いつもの21時半に、陽平さんは姿を現した。


彼はレジに立っている私に目配せをすると、いつもはものの3分でコンビニを出て行ってしまうのに、今日は本の立ち読みを始めた。


彼の目配せにどきん! としてしまう。


こんな私の気持ちが、オーナーやあやかちゃんにばれないように気をつけた。