「しばらく、友だちの家で生活するから」


私は勇気を振り絞って母親に言ってみた。


「あ、そ。そりゃお荷物が減って楽だわ」


そう素っ気無く母は言うと、リビングに戻り掃除機をかけ始めた。


私は何だか気が抜けてしまって、自分の部屋に行ってもぼーっとしていた。